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プロフィール
こやまあきゆき
こやまあきゆき:陶芸家 
「円山陶芸協会」代表
「民族芸術学会」会員〔食文化)
「ふるさとテレビ顧問」(農水省外郭団体)
「NPO京都生活環境つくり21」理事
財団法人「うどんミュージアム」館長
陶芸集団チェラミスタ代表幹事
長尾谷高校・つくば開成高校元講師。(陶芸)
京都市公立小学校他で約15年間陶芸指導。
京都市工業試験場陶磁器研修科終了。
京都府陶工訓練校専攻科終了。
京都産業大学外国語学部卒業。京都生まれ。
財団法人「京都国際学生の家」OB
「京都市展」「日展」ほか200回以上の展覧会に出品。
オーナーへメッセージ

2007年03月03日

陶の芸術家1 加古勝巳

加古勝巳と出会ったのは、訓練校の時だった。嵯峨美の出身で、更にしっかりとした技術を身につけるべく訓練校に来ていたのだが、専攻科にいた私にとっては、一応後輩になるのだが、キャリアも技術もセンスのはるかにすごい才能の持ち主であった。嵯峨美出身のせいか嵯峨御流に彼の支援者がいたようだが、私自身大ファンになる魅力的作品と実にやさしさのある美男子の好青年で、年上の私をいつも立ててくれて、いつも恐縮していた。様々な公募展に無所属で出品しては、入選・入賞の連続。そんなある日、無所属で無謀にも『日展』に出品して予想通り落選した私が、懲りずにもう一度だけ挑戦して、公募展は最後にすると息巻いていた私に、「いっしょにお付き合いしましょう」と彼の車で作品を運んでくれて、彼も急遽いっしょに出品してくれた。「結果が出たらきっぱり2人で飲み明かしましょう。」彼自身この挑戦がいかに無謀な挑戦かをよく理解していたし、落選経験のない彼が私の無謀な挑戦に、自らの経歴にも汚点となる可能性の方が高いのに、せっかくの大作を出品してくれて、私は良き友を持った事の方に感謝した。私が公募展より自分らしい道を歩む決心をしたのは彼のお陰だ。ところが予想に反して「入選」の通知が来た。お祝いの電話が次々かかってきた。喜んだのもつかの間、その日夜遅くまで待ったが、加古は来なかった。「あいつダメだったのか」彼のことを思うと何一つ喜べなかった。翌日の昼過ぎにようやく彼はやってきた。やはり顔は曇っていた。お互いに黙ってしばらく肩をタタキあって、入選だけが目的じゃあない。それを目標に作品作りに全力で取り組んだ事が大事なんだと、お互いに励ましあったが、彼を巻き込んだ事を思うと「申し訳ない」と頭を下げた。そして「まさか入選できるとは思ってなかった。」と締めくくった。
突然、「入選したんですか?心配してたのに!」彼はよかったよかった。と、私の両手を握ってぴょンぴょン跳ねだした。「よかったよかった」しばらく彼はおおはしゃぎした後、「実は、ボクも入選したんです。てっきりダメだったのかと思って、喜べなかったのでと」それから2人でおおはしゃぎをした。
後日初入選の東京のパーティー会場で「第20回」の記念時計を、2人共もらった。無所属なので、相部屋のホテルに戻って、2人で祝賀会を開いた。
京都の泉涌寺の出身。http://www.h3.dion.ne.jp/~k-katsu/

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Posted by こやまあきゆき at 00:46│Comments(0)陶芸家
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